2011年10月12日 (水)

ザガナ釈放

 ザガナがついに釈放された。11日に大統領声明で予告された6000人恩赦の第一陣として、12日に刑務所を出たようだ。

 昼ごろにロイター通信をのぞいてみたら、「ほかの刑務所からも釈放されるから、何人の政治犯が出てくるか私には分からない」というザガナのコメントがあった。

 政治犯は約2000人。このうち何人がこの6000人に含まれるかは、300人、あるいは600人と様々な数字が飛び交っている。

 改革がまっすぐ平和に進むよう、日本にできることは何か。

 

2011年9月17日 (土)

ザガナの映画ついに上映へ

 ザガナの映画がついに日本で公開される。

 アムネスティのイベント情報に、出た。

 11月3日に横浜で、6日に東京で。

 ビルマ(ミャンマー)のコメディアン、ザガナ(ビルマ語でピンセットのこと)は35年の刑で獄中にある。せめて映画で傑作ジョークを見なければ。闘う、とはこういうことなんだなあ。

2011年8月20日 (土)

次は政治犯の釈放だ。

 あれれ。目を疑った。

 ビルマ(ミャンマー)の国営紙「ニュー・ライト・オブ・ミャンマー」から、いつもの標語が消えた。

 「VOAとBBCは憎しみの種をまく」「RFA(自由アジアラジオ)とDVB(ビルマ民主の声)は非道を生み出す」。最終ページには、いつもこの標語が大きな活字で出ていた。8月16日の紙面に標語がないのに気づいたときは、もしや編集者が入れ忘れたのかといぶかった。しかし17日以降も、ない。

 ビルマ軍政にとって、外国メディアを否定することは、内政においても重要な意味があった。その看板をはずしてしまった。組織というものが前例を打ち破るのは難しい。それをやった。もしかしたら、軍政トップだったタンシュエ上級大将が政治から本当に手を引いてしまい、今春発足したテインセイン政権は意外に自由に動けるのかもしれない。もちろん推測でしかない。でも、標語を引っ込めた事実は小さくない。

 次いで19日に飛び込んできたのが、アウンサンスーチー氏とテインセイン大統領が初めて会ったというニュースだ。スーチー氏は、アウンチー労働相との7月からの2回の会談をへて、首都ネピドーに招かれるところまで来た。

 政権のこの変化は本物か。ついに潮目に来たかと鼓動が高まる。

 2014年のASEAN議長国にビルマが就くため、国際社会向けに形だけ見せたとの指摘もある。しかし、政権内で権力闘争が起きているという見方が出ていることも考えると、ただのポーズではない気配がある。組織が方針を転換するときには、組織内の変動も避けられないからだ。変化が本物かどうかは、今後、約2000人にのぼる政治犯がどれほど釈放されるかで測ることができる。

 そして、政権がいま民主化に乗り出したと見えても、今後の政権内での主導権争い次第で、再び流れが後退する可能性も考えておかなければならないだろう。

 久しぶりにこれまでのブログを読み返し、不出来に嫌になってきました。ザガナの映画についてのブログはこれからちょっとは役に立つこともあるかもしれないので残して、あとはこちらも引っ込めて考え直して見ます。

2011年1月29日 (土)

ビルマの映画が豊作

 政治犯とされて獄中にある喜劇役者ザガナが登場する映画「THIS PRISON WHERE I LIVE」に続き、軍事政権下のビルマ(ミャンマー)を舞台にしたドキュメンタリー映画がまた現れた。

 映画「Burma Soldier(ビルマ・ソルジャー)」だ。これも必見の映画のようだ。予告編がネットに出ている。それによれば、ビルマ軍の元兵士が主役だ。17歳で軍に入り、むごい戦場を経て手足を失い、民主化運動に加わって投獄された男である。

 民主化運動が続くビルマはまた、多様な民族が暮らし、60年以上に及ぶ内戦が続く国でもある。軍は、国内では民主化運動を、国境では自治などを求める少数民族を弾圧する。その軍の一兵士から何が見えたのかが描かれているようだ。

 機会に恵まれずまだ拝見していないが、ビルマ人難民らが難民の映画もすでに作っている。

 映画をまだ見ずに乱暴に分けて恐縮だが、弾圧を受ける人々の視点(難民)、国内で軍事政権に抵抗する人の視点(ザガナ)、弾圧する側だった元兵士の視点(ビルマ・ソルジャー)などと、映画を通して様々な角度からビルマを見られるようになったのではないだろうか。もちろん、世界を敵味方に単純に二分することができないように、それぞれの映画はもっと多くの視点を含んでいるだろう。

 ビルマを見る角度や見る人が変われば、どう見え方が変わるのか興味深い。どの映画からも共通して伝わってくるものもあるだろう。これらの映画を一度に上映すればきっと発見がある。大学や映画祭で若い人たちに見てもらって議論するのもいいかもしれない。舞台はビルマだが、世界各地の紛争にもビルマと似た構図がある。他の紛争を考える切り口にもなりそうだ。どうすれば自由と平和を獲得できるか。日本にできることは何か。どこかでやりませんか。

 ドキュメンタリー映画も新聞やテレビの報道と同様に、製作者の意図、視点で切り取った現実で構成される(ささやかな内容で申し訳ないが、もちろんこのブログも)。これらの映画や報道を並べてみれば、それぞれが取材対象の抱える現実をどこまで補足、意味づけをし、あるいは拡大、縮小、もしかしたら歪曲もして伝えているかが浮かび上がるだろう。一つの映画が他の映画が描くことを裏付けている例もあるかもしれない。メディアの読み取り方を学ぶいい機会にもなりそうだ。

 アウンサンスーチーを描いたリュック・ベッソンの「レディ」もいずれ公開される。こちらはスーチーを俳優が演じている。

 今年はビルマを描く映画の当たり年だ。

友寺優(ともじ・ゆう フリージャーナリスト)

2010年12月16日 (木)

ザガナの映画がつくられていた!!

 なんと、ビルマ(ミャンマー)の喜劇役者で、35年の刑で獄中にあるザガナの映画が英国で作られていた。「THIS PRISON WHERE I LIVE」である。直訳すれば「私が暮らすこの牢獄」だ。

 日本では上映されないのだろうか。もしされないのなら、自主上映会をぜひ開きたい。

 引越し中でまた資料が見つからなくて申し訳ないが、彼はいま49歳くらい。痛快なジョークでビルマ軍事政権を批判する。2008年にハリケーン・ナルギスの被災者を支援し、外国メディアの取材に応じた後、逮捕された。たしか4度目の逮捕のはずである。

 映画には、2007年に撮影された彼のインタビューが使われている。このインタビューは一部がすでにネットで公開されている。それを見ると、彼もまた、「軍事政権を憎んではいない」「すべての敵は、友人にもなり得るんだ(ここの訳は難しい。もっと考えねば)」と言っている。中国の劉暁波や、ビルマの国民民主連盟のティンウらと同じ精神だ。

 取材したビルマの人々の中で、もっとも印象深かった1人が、このザガナだ。日々の暮らしに根ざした力強さをもって軍事政権に対する姿に、大人(たいじん)の風情がある。ビルマ社会は、どのようにしてこんな人物を生み出したのだろう。驚くばかりである。

友寺優(ともじ・ゆう フリージャーナリスト)

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